カウンセリングをしていて、下記のような話に出くわす事があります。
「夫にはポジティブな気持ちで妊活に取り組んでもらいたいと思う。」
「嫁がお金の事を気にして、漢方を飲む時に高いのにと不満を言いながら飲むので、せっかくなのだら『効くぞ~』と思いながら飲んでもらいたい」
「タバコをやめてほしい」
タバコの問題などはとくに、パートナーへの不満がでやすいです。
確かに私もアドバイスさせていただく時に、前向きな気持ちでされた方がよりよいですよ・・・と言うこともあります。
もちろん、タバコは妊活には良くないですよとも言います。
ですが、これが絶対的正義になっては危険です。
世の中、本当に悪と正義は時代劇の水戸黄門のようにパッカリわかりやすくあるものでしょうか?
先日もこのような
「前向きに薬を飲めないパートナーって間違っていますよね!?先生もそう思うでしょう?」
という話が出ました。
できれば、前向きに飲めたら一番ですが、「これって効いているのかな?」と思う気持ちを否定する事はできません。
だってそう思っているんだから。
心の中はみんな自由です。
それに対して、「そんな事を思いながら飲むと効果が薄くなって意味がない!」と相手を否定する事はできません。
私も同じクセがあるのでよ~~くわかるのですが、パートナーの考え方や思っている事を
「良い」「悪い」とジャッジすると、人間関係は破綻しやすいです。
(もちろん、パートナーだけじゃなく様々な人との関係においても破綻しやすいです)
例えば、どうしても漢方など飲みたくない!と思っている夫がいます。
奥さんは精液初見が悪いので、少しでも漢方を飲んで欲しいと思っているとします。
「自分に責任があるのに、漢方飲む事すらしないなんて間違っている!」
と真剣に思う方って実際けっこうおられます。
この場合
「体調が芳しくない方が何かしらの努力をするべき!それは漢方で!」
という「●●するべき」がいるからです。
「するべき」は大変危険な思考です。
アナタが「これは正しい」「これは間違っている」と自由に思っているのと同じように、パートナーも「こうしたい」「あぁしたい」と自由に思っていて、それはアナタから見て間違っていると思う事であったとしても尊重されるものなのです。
いくら結婚しているからと言えども、自分以外の人をコントロールしようと思わないでくださいね。
他人をコントロールしようとすると膨大なエネルギーがいるうえ、関係を破綻させてしまいます。
とは言っても、漢方を飲んでもらいたいとか、タバコを止めて欲しいと思う場合もあるわけです。
そんな時は、自分の希望を伝えます。
例えば
「私は、漢方を飲んで体調を整えてもらえたらなぁって思っているんだけれど、そういうのは苦手?もし、それ以外に体調を整える方法で私がサポートできる事があれば言ってね」
という感じです。
これはあくまでも参考ですが、相手は自分で何か体調を整える方法を考えているかもしれませよね。
体調を整える方法は一つではありませんから。
アナタができるのは、そのサポートをする事ぐらいです。
自己中心的なサポートではなく、相手が望んでいるサポートを聞いてみてはいかがでしょう?
どんな人だって、人に指図されず自分の事を自分で決めたいと思っていると思います。
そうやってコミュニケーションを増やせば、夫婦の会話も増えるかもしれませんね。