先日、妊活をされている方が書かれているブログを見ていたら、ご主人がタバコを辞めると言っていたのにまた吸っていた(怒)という事で、証拠の写真などを載せていました。
別にキツイ言葉が書かれているわけではないですが、その行動や写真などから、その方の怒りだけでなく、やるせなさや、悔しさ、どんなに言ってもわかってもらえないなんとも言えない虚しさなどを私は感じてしまったり、そしてこうやって晒された(?)ご主人の事を考えたりするとなんだかなんとも言えない感情になりモヤ~っとしてしまいました。
私は自身はシングルマザーなので、こういう「何回言ってもわかってもらえないご主人」というのはいなくて、気楽な部分があります。
ですが、息子がおり(中学生)思い通りにならない家族がいるという点では同じです。
夫と違って大人同士ではないので、ついつい「正義」ってヤツを振りかざし息子に注意する事があります。
母親の私がアナタを心配して言っているんだから間違いない!ってヤツです。
そんなある日、私はカウンセリングの技術をあげるためにカウンセリングの勉強会に行きました。
そこで話の流れから私の悩みを相談。
「遅刻ギリギリにならないと家を出ない息子を注意するのに疲れる。どうしたら自発的に少し早めに学校に行くようにするにはどうしたらよいか?」
というのを皆さんと一緒に考えてもらうことになりました。
このカウンセリングの勉強会では基本的に「外的コントロールは良くない」としています。
外的コントロールというのは、
・人の行動は言えばわかるし、私が信じていることは正しいし相手は間違っている。
・相手を変えることは私の義務である。
・もし私の言う通りにしてくれなかったら、相手のためにはならない。
・だから、どんなことでもやって正しいことをさせないといけないのだ
という信念に基づいて関わろうとする事です。
そしてその手段として使われるのは
①批判する、②責める、③文句を言う、④ガミガミ言う、⑤脅す、⑥罰する、⑦褒美でつる
という事で、言わば
「私が言っている事が正しいのだから、なんとかして相手を変えてやろう!!」
とする事を外的コントロールと言います。
外的コントロールをせずに自ら早めに学校に行ってもらうようにするには??って難しいですよね(笑)
小手先の事ではダメなのです。
先生にまず言われたのは「時間はたっぷり用意する」。
遅刻になりそうな時間になって「早く行かないとダメじゃない」と言ってももう間に合わないという事でした。そりゃそうだ。
そして、問題を直接解決しようというのではない、問題の前段階を大切にするという事でした。
それは
【一人で欲求を満たす】
【二人で何かする】
【コミュニケーション】
という事を言われました。
まずは、自分自身の心を満たしておく事が大切との事。
心が荒れ狂っている時には、まずはそれを穏やかにしておくという事です。
それが、【一人で欲求を満たす】です。
次に【二人で何かする】。
一緒に同じテレビを観る、食事をするでも良いです。
バラバラではいけないという事。
同じ時間を共有しておく事です。
そして【コミュニケーション】をとって価値観をお互いに知っていくという事。
例えば、私と息子の場合、息子はそもそも
「学校にはギリギリセーフで間に合っているんだし、全然問題なんかないね」
ていう価値観を持っているのかもしれません。
それに対して私の価値観は「突発的な事もあるかもしれないし、早めに行っておくのが大切」と思っているワケです。
「ギリギリでも間に合ってたらいいやん」という価値感にイラっと私はするワケなのですが、ここは話し合いなのです。
彼が「少し余裕をもっておいた方が楽でいいよね」と思わない限り、早く用意をしようと思わないし、無理やりさせようと思うとずっと怒り続けるようになるのです。
なんでも少し早く用意して余裕を持っておく事が自分をピンチに追い込まない。。。という価値観を共有するためには、時間をかけて同じ時間を過ごし、コミュニケーションをとって価値観を伝えていかなければいけない。
そして、「少し早めに学校に行けば楽でいいよね」という価値感になった所で
「お母さんは早めに学校に行けるようにアナタをサポートしたいと思っているけれど何ができる?」
と聞けばいいじゃないか?って事におさまりました。
こちらが考えて決めるのではなく、本人に決めてもらうと動機づけになります。
実はこれって妊活中のご夫婦でもできるのではないでしょうか?
例えばタバコを止めてもらいたい場合でも同じです。
しかし、彼がタバコを止める以上に吸う事にメリットを感じていたら止めないでしょう。
それでずっと揉める事になります。
アナタは「健康的に過ごすにはタバコは良くない物である。アナタのために私はタバコを吸わないように言い続ける!」と正義を振りかざしたとします。
外的コントロールでなんとか禁煙させようとする。
すると二人の関係はどうでしょうか?
それよりも、妊娠のためにタバコは良くないと考えている自分の意見を持ちながらも、二人でコミュニケーションを深めていってもらい、妊娠にはお互いが健康でいる事が大切という価値観を共有できたとします。
その際に夫が「タバコは止めたいんだけど、止めれないんだよなぁ~」と言ったとします。
そうすれば、「じゃぁ私がタバコを止めるために何か援助できる事はある?」となります。
また、健康的にいたいけれどもタバコだけは止めたくないとなった場合、他に健康的でいるために二人で何ができる?という事をテーマに話し合えば良いと思います。
タバコを何がなんでもヤメたくない人に対して、正論を言い続けてヤメる事はありません。
もしタバコをヤメたとして関係は悪化します。
他人に言われて渋々するのは、大人はもちろん、それは子どもでも嫌な事なのですから。
とっても難しいなぁ~って感じたのですが、良い関係を築いていくためにはこの「外的コントロール」は止めないといけないな・・・と感じました。